こだわりと特徴

職人紹介

仏壇仏具職人  〜丸三仏壇店を支える職人達〜

丸三仏壇店のお仏壇は98%以上が国産です。

〈蝋色師D〉

漆を刷毛で塗り、仕上げることを「立塗り(たてぬり)」と言います。
ここまでは塗師の仕事です。この立塗りで終わるお仏壇も多いのですが、そこからさらに漆を重ねては磨く工程を「蝋色(ろいろ)」と言います。漆を塗面に摺り、漆室で乾かします。乾燥後塗面に油を付け、蝋色粉を手のひらに付けて塗面を磨きます。

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この工程を数回繰り返す事で、艶があがり、刷毛目やほこりの跡もきれいに無くなります。
蝋色師Dさんは20数年修行を積んだ後、親方から独立しました。当初本当にやって行けるか心配だったそうです。その理由は蝋色という工程の重要さが一般的にあまり知られていないからだそうです。

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上の写真が「蝋色」が仕上がったところです。鏡のように写り込み、科学塗料とは違った漆独特の艶がでます。

「蝋色」の工程は塗師が上塗りを施した後に、数回漆を擦り込みますので、漆の層が増えより強固になります。しかし、現在流通している仏具の大半は「蝋色」をしない「立塗り」、あるいはカシュー塗料の吹き付けです。それでも十分きれいに見えてしまいます。「蝋色」で仕上がった仏具と「立塗り」の仏具とを、お客様に直接見ていただき、比較しないと「蝋色」の良さは伝わりません。この良さが伝わらないところが蝋色師の心に不安がよぎる原因なのかもしれません。

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蝋色師の仕事は艶を上げて鏡面にする仕事と、艶消し漆を塗った後の塗面を均一にする仕事があります。艶消し仕上げは基本的に金箔を押す為の仕上げになります。

京都では金箔は「重押し(おもおし)」といわれる艶を抑えた金箔の仕上げが良いとされています。この金箔の艶を抑えるのに重要な工程が漆の艶を抑える「艶消し仕上げ」です。塗師は金箔を押す箇所の上塗りを艶消しの「箔下漆」で仕上げます。この上に直接金箔を押しても、十分金箔の艶は抑えられきれいに見えます。しかし蝋色師が摺り上げをすることで、漆塗りの刷毛目やほこりが無くなり、より金箔が美しく輝きを増すのです。

「蝋色」も含め伝統的な技法を一人でも多くの方に伝えることが、私達仏具問屋の大切な役目かもしれません。

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