こだわりと特徴

職人紹介

仏壇仏具職人  〜丸三仏壇店を支える職人達〜

丸三仏壇店のお仏壇は98%以上が国産です。

〈塗師Z〉

一般的に「漆塗り」と聞きますと塗る回数が多くなる程、高価で丈夫だと思われがちです。当然塗る回数が増えれば価格も上がりますし、丈夫にもなります。

しかし、漆を塗る木材の収縮による「痩せ」を抑える為には、下地と呼ばれる工程が重要です。一口に下地と言っても「堅地」「半田地」「サーフェーサー」など幾種類も技法があります。「サーフェーサー」は科学塗料の吹き付け下地ですので安価に出来、現在の仏壇仏具の主流の下地です。今まではお仏壇の下地と言えば「半田地」です。これは「砥の粉(とのこ)」「水」「膠(にかわ)」を混ぜ合わせた物ですが、現在「半田地」は「サーフェーサー」に変わりつつある下地です。

そして漆塗りの下地として最高の物と言えば「堅地」でしょう。有名漆器産地輪島漆器の下地は「堅地」です。「下地漆」「地の粉」「砥の粉」「水」を合わせ、乾けば非常に硬い下地です。

H工房は京都でも数少ない「堅地」と「半田地」で下地をする工房です。「屋根」「彫刻」など下地で塗り膨れるのを避けたい箇所は「半田地」、それ以外の大半を「堅地」で下地をします。

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現在下地の仕事は息子さんが担当します。工房を訪れた時も当店がお願いしている「洗い」のお仏壇の下地作業の真っ最中でした。

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狭い工房の手前が「下地場」、奧が「塗り場」になります。「塗り場」では親方であるお父さんが中塗り後の研ぎ作業中でした。

下地が終わると次の工程は「漆塗り」です。「漆塗り」には「下塗り」「乾燥」「研ぎ」「中塗り」「乾燥」「研ぎ」「上塗り」という工程があります。塗っては乾かし研ぐの繰り返しです。人毛で出来た「漆刷毛」を使い漆を均一に塗ります。その後「漆室(うるしむろ)」で温度と湿度を一定に保ちながら乾かします。乾いた漆を平にする作業が下の写真の「研ぎ」です。

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写真は「駿河炭」と呼ばれる炭で漆を研いで所です。炭で研ぐことにより漆面に余計な傷を付けず均一に平に出来ます。この「漆刷毛」も「駿河炭」も現在では作ることが難しくなってきているのが現状です。

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「上塗り」はやはり一番気を遣う工程です。せっかく美しく塗れた塗面もホコリが付いてしまえばやり直しになります。気を遣うのはホコリだけではありません。漆を厚く塗りすぎたり、気温と湿度をうまく調整出来なかった場合、「塗面が縮む」「漆が乾かない」という現象が起こり全てやり直しになります。
今は下地仕事が大半の息子さんも、いずれは上塗りもこなすようになるでしょう。「JAPAN」と言われる漆を使いこなせるようになる為に、伝統的な工法をしっかり身につける事が出来るのは今しかありません。

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