お仏壇のあれこれ

仏壇修復

仏壇復元の経緯

1. 分解

分解された画像です

お仏壇はばらばらに分解出来るようになっています。分解の工程はさほど難しくはないのですが、重要なのは分解の工程を覚えておかないと組立時に大変苦労します。
せっかく綺麗に塗れた部品を、組立方を間違えたために傷つけたとなると大変ショックです。



2. 金具取り外し

金具を取り外しています

お仏壇には多くの金具が付いています。錺(かざり)金具と言います。
この錺金具は小さな鋲(びょう)で打ち付けてあります。(鋲とは釘の小さな物だと思って下さい)それを1本1本ニッパで抜いていきます。
ここでもどの部品に打ってあった金具か覚えておかないと後で苦労します。



3. 薬剤洗浄

薬剤洗浄しています

苛性ソーダで油分やほこり等を洗い流します。これにより今後の工程がスムーズに行えます。お仏壇の復元を「洗い」と言われるのは、この工程のことだと思います。



4. 水洗い

薬剤を洗い流しています

薬剤を洗い流します。



5. 乾燥

乾燥させています

日陰にて数日乾燥させます。
この時点で割れや反りが起こりますので、仮組みするときに悪い箇所は木地直しします。

これより先の工程は、錺金具の復元と蒔絵の書き直し以外は通常の工程とほとんど変わりません。



復元前 復元後

「逸品」でもご紹介しました柄香炉です。 本堂の写真の柄香炉の箇所を拡大しました。この写真を基にある程度の大きさや形を、不慣れですがコンピューターで描きご提案しました。 実際に持って使う仏具ですので、重さや持ちやすさなどをご住職様と何度も打ち合わせし復元しました。


  • First
  • Second
  • Third
復元前 復元後

京仏壇(浄土宗用)復元前と後

京仏壇(浄土宗用)復元前と後

京仏壇(浄土宗用)復元前と後

京仏壇(浄土宗用)復元前と後

このお仏壇は純粋な京仏壇です。
大きさや細部の仕様を見ても、かなりの高級品です。
復元しないと勿体ないと思うほどの仕様でした。
この度は通常の復元よりワンランク上の仕様にするご依頼をいただきました。

復元前 復元後

大阪仏壇(浄土真宗本願寺派用)復元前と後

住職様かごらのご紹介で檀家様の大阪仏壇の復元をさせていただきました。当店では大阪仏壇の復元も意外に多く、京仏壇との仕様の違いに驚くことも度々です。荘厳仏具もこの機会に正式な仏具へ変更するご提案をしております。

復元前 復元後

京仏壇(真宗大谷派用)復元前と後

京仏壇(真宗大谷派用)復元前と後

京仏壇(真宗大谷派用)復元前と後

こちらも純粋な京仏壇です。
驚いたことにお仏壇は当店が製作したもので、彫刻類は当然ですが初代浅治郎さんの作でした。雲鶴は浅治郎さんが一番よく彫ったデザインです。
お仏壇を購入された先は当店では無かったようです。
略式になっていた仏具も正式な荘厳に変更しました。

   

金仏壇の復元は一言で言えば「そのお仏壇への思い入れ」だと思います。復元にかかる代金は決して安くはありません。
新しいお仏壇を買うのと価格的には何ら変わりませんし、中国製のお仏壇であれば、もっと大きく豪華な物を買えるかもしれません。でも、復元の依頼をいただきます。「買い換えるのはいつでも出来る」「ご先祖のおかげで今があるのだから、お仏壇はご先祖からの預かり物として大事にしたい」とおっしゃいます。
では、なぜ新しい物を買うのと価格的に変わらないのかと言いますと、古くなったお仏壇は木地の割れ、反り、虫喰いなど土台の部分の完全修復をしなければなりません。欄間の彫刻や屋根などの部品が無くなっていれば一から復元します。
この木地直しをきっちりしておかないと、漆塗りや金箔押しをしても良くなりません。安価な価格で修復されたお仏壇を今まで何度も見ましたが、そのほとんどが木地直しが出来ていませんでした。これでは復元をした意味がありません。
50年前に購入されたお仏壇なら、最低でも50年前の姿によみがえり、尚かつこの先50年は保つ復元をするべきです。
この木地直しと金具、蒔絵の復元が価格に反映されています。
お仏壇の復元にかかる期間は平均4ヶ月〜半年です。
これだけの代金と時間を費やしていただいたお仏壇です。
納品した時のお客様の驚きと喜びの顔を見るのが私の楽しみです。

ここ数年、初代と2代目が作ったお仏壇の復元依頼が多くなり始めました。確かに50年は経ちますので、そろそろ復元の時期に来ているのかもしれません。私の代で販売や復元したお仏壇は私の孫の代に復元依頼があるのかもしれません。今後時代がどのように変化しようとも、このように長いお付き合いが出来る商売であることに感謝しております。



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